メディアにおける女性の未来 ジェンダーの视点から再考するポピュラー?メディア

3月8日は、ジェンダー平等、リプロダクティブ?ライツ(性や身体のことを自分で决める権利)、女性に対する暴力など、今も进行中の问题に関心を寄せる国际女性デーです。メディアにおける现在の女性の位置づけとその背景に関する见识について、また変わりゆくメディアへの期待などについて、东京大学大学院情报学环の田中东子教授に闻きました。

© 山本恭輔(2022年8月10日 ロサンゼルス国际空港、アメリカ合衆国)
メディア、女性、表象
── メディアに関する研究で、どのような課題に取り組まれていますか?
近年、ほとんどの学问分野において、社会的な意味での性别を指すジェンダーや、セクシュアリティ、その他さまざまなマイノリティに対する视点が欠落していることが指摘されるようになりました。メディア研究についても同様のことが言えるので、まずはこれまであまり重要视されてこなかったジェンダーなどの视点からメディアを再考するために必要な土台作りから始めています。
狈贬碍放送文化研究所のプロジェクトでアドバイザーを务めたことがありますが、テレビのニュース番组に登场する人物の年齢一つとっても、女性と男性では大きく异なります。日本以外でもあてはまるかもしれませんが、少なくとも日本では、出演する女性の容姿が选考に加味されるため、30代以下の若く&濒诲辩耻辞;魅力的な&谤诲辩耻辞;女性だけが出演しています。一方で男性は、肩书、知性、経験、职业なども考虑されるため、さまざまな年代、容姿の人がテレビ出演する倾向にあります。
── ジェンダーやセクシュアリティの視点に特化してメディアを考察することにはどのような意義がありますか?

性差别的な搾取や抑圧からの解放を目指したフェミニズムは19世纪末から20世纪初头の第一波にはじまり、目的や手段を変えて展开されてきました。1960年代后半以降、第二波フェミニズム(*注1)の潮流が国内外で盛り上がりを见せましたが、ある时期、特に1990年代以降から、反発や批判を受けるようになります。「フェミニズムの役割は终わった。あとは女性が个々で努力せよ。」という、&谤诲辩耻辞;ポストフェミニズム&谤诲辩耻辞;と呼ばれる考え方が1990年代から2010年代まで続きました。その当时、フェミニズムは、&谤诲辩耻辞;时代遅れ&谤诲辩耻辞;で不要であるとする见方さえありました。
しかし、フェミニズムが本来取り组もうとしていた格差や不平等の问题が解消されたわけではありません。あ